お金の使い方|何となく買ってしまう罠を打ち破る、心のパンク神

5倍稼ぐのは大変だけど、同じ給料のまま5倍の満足感を得ることはそんなに難しくない。
経済学の父アダム・スミスは「軽薄な人よりも自分を貫ける賢人のほうが幸せだ」と言っている。
世間の流行や人からの評価なんかより、重視すべきは心の神さま!
筆者の場合はパンク神。この神さまは、めちゃくちゃ厳しい。

ヤマザキOKコンピュータのコラム
この不定期連載コラムは、投資家ヤマザキOKコンピュータ29歳が、生きていく上で心の支えになるような、一生使える経済学を余談たっぷりにぼやき続けるコーナーである。

バックナンバー
第1回:バイト辞める前に安室ちゃんから聴きなおせ
お給料は報酬じゃなくて、労働力を作るために使った体と心(Body & Soul)の回復コスト。
基本的に給料と回復コストは吊り合っちゃうから、副業を育てて労働力以外の商品を作ってみよう。ジャス、チェイスザチャンス。

第2回:福岡移住は合理的に考えたら当然|感じるな、考えろ!
労働者の利益は、給料から回復コストを引いたもの。家賃・車・保険の3大コストをカットできれば、会社員のままでも利益は出るはずだ。
というわけで、家賃が激安で車がいらない福岡市に注目!ヤマコン自ら引っ越してみた!

前回までで《お金をもらう編》は終了。

第3回の今回からは《お金を使う編》に突入だ!

お金の使い方について

「お金でしあわせは買えない」みたいな言葉よく聞くけど、本当にそう?

少なくとも私は、お金を使って「良い買い物をしたな」という気持ちになることがある。

「良い買い物」から大きなしあわせを感じたことも、結構ある。

しあわせを考える上で、お金の量はあまり重要でないかもしれないが、お金の使い方はかなり重要なのではないだろうか。

しかし、大型書店に行っても稼ぎ方や貯め方の本ばかりで、使い方の本はほぼ無い。
あっても「自己投資にまわしなさい」とか「人間関係に使いなさい」みたいな自己啓発系だ。
この辺についてはよく知らないし、あんまり興味もない。

このコラムで扱いたいのはもっと本質的な部分!
お金の使い方を研ぎ澄まして、消費1円あたりの満足度を上げる方法である。

家賃や食費や通信費みたいな生活費から、服や交際費や趣味の物まで。
あらゆる買い物が「良い買い物」になれば、月収15万円でもお金持ちよりしあわせな暮らしが送れるはず。

少なくとも5倍稼ぐよりは現実的だし、即効性がある。

逆に、ドブに捨てるような使い方をするならば、うす〜い満足感しか得られない。
これでは月収が50万円になっても100万円になっても、いくら稼いでも足りないし、いずれ体や心を壊してしまうおそれもある。

自己投資よりも人間関係よりも、もっと本質的なお金の使い方について、経済学とサブカル好きな筆者が考えを述べる。

パンクロックとWindows95に育てられた男……
ヤマザキOKコンピュータ

88年生まれ東京育ちの個人投資家。バンドと会社は東京だけど、福岡に住んでます。
投資とパンクを両立した生き方で記事を執筆。
趣味は音楽と染髪と盆栽作り。文章書くのも楽しい。
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満足度の低い「何となくの買い物」

日常には何となくの買い物というがそこら中にある。

例えば、コンビニで買う食後のお菓子やタバコ、仕事後のビールなど。

これらは全て
・通りやすい場所
・入りやすい店
・取りやすい棚
にあり、

・支払いやすい金額
・棚に並ぶ量
・蛍光灯の明るさ
その他もろもろ、何から何まで人間工学で緻密に計算されていて、とにかく買いやすいようにできている。
(人間工学=人間の動作や特性に合わせて、使いやすい道具や快適な環境を作る学問)

しかも、中毒性の高い物(糖質・ニコチン・アルコール)ばかりだ。

欲しいから買うというよりは、買うのが当たり前だから買うことが多い。
自分の心というよりは、中毒による禁断症状を満たしているイメージだ。

余程のコンビニマニアやアイスマニアでもない限り、1円あたりの満足度は、ほぼゼロ。
一度のお会計は500円だとしても、月20回行くなら50年間で600万円。

別にケチらなくても良いけど、自分だったらもうちょっと好きなお店に使うとか、心に残る経験のために使いたい。

ちなみに、筆者ヤマコンと遊んでるときに「帰りコンビニ寄って良い?」って聞くと、「ダメ」って言われる。

本当にあった、5倍満足なお金の使い方

数年前まで、Softbankのスマホを何となく使っていた。

当時は毎月1万円前後払っていたけど、いまは格安SIMで月2000円以内に収まっている。困ったことも特にない。

格安SIM
格安料金で利用できるSIMカード。SIMフリーのiPhoneやAndroidに装着すれば、スマホが安く使える。
ヤマコンが使ってるのはDMMモバイルの3GBプランで1500円+電話代だけ。ちなみに5GBは1910円。7GBだと2560円。安い。
>> 詳しくはDMMモバイルの公式サイトへ

およそ2000円で1万円分の満足感を得ているので、消費1円あたりの満足度は5倍になったと言っても良い。

この辺はアンテナを張っていれば結構たくさん見つかる。

通信費・光熱ガス・保険・税金など……
当サイト サバイブの記事で手厚くサポートしていきたい部分だけど、今回のコラムではあんまり触れない。

賢人と軽薄な人の違い

何となくの買い物は満足度が低い。
これを避けるには、自分の心の中にオリジナルの神さまを作るという対応策がある。

経済学の父ことアダム・スミスは、代表作の「国富論」を書く前に出版した本「道徳情操論※」の中で、人間の性質を「賢人」と「軽薄な人」の2つに分けて考えた。
※ 道徳感情論とも

「賢人」は自分の中に存在する神の判断を重視し、

「軽薄な人」はひとからの表面的な評価を重視するという。

誰もが両方の要素を併せ持っているけど、アダム・スミスは賢人らしくいることをすすめている。

世間からの評価は気まぐれで、意見がコロコロ変わるから頼りないというのが彼の主張。

確かに、かっこ良いって言われている物も、翌年にはダサいと言われていたりする。
人気者が嫌われ者になることもある。

だから世間からの評価に寄せた軽薄な行動は、価値がなくなりやすい。

その点、神さまはそう簡単には寝返らない。

買い物も同じだ。

ひとの評価を気にして買った物より、自分の心の底から良いと思った物のほうが買った瞬間の満足感も高いし、時間が経っても楽しめる。

しかし、世間からの同意を求めたがるのは群れで生きる動物の本能的な部分でもあり、世間からの評価を完全に無視し続けるのは難しい。

街に出たら「何となく買っちゃう罠」もたくさんあるし、自分ひとりの力で賢人状態をキープするのは至難。

そこで神さまが役に立つ。
神さまの判断に従って賢人気分をキープできれば、軽薄な買い物は防げる。

神さまの代わりに、カルチャーを信じてみよう

アダム・スミスは、神さまへの信仰心が人を「賢人」でいさせると考えていた。

でも日本人の多くは無宗教で育ってきたので、急に神さまと言われてもよくわからないし、ちょっと怖い。

私ももれなく無宗教。
イエスもブッダもあまり親しみがないので、自分が最も親しんだカルチャー「パンクロック」を神さまに仕立てて、あらゆる判断を手伝ってもらっている。

筆者の場合はパンクが賢人でいさせてくれる

漫画ではよく心の中に天使と悪魔がいたりするけど、私の心にはパンク神さまがいる。

彼は「Anyone Can Do It=誰だってやれる」と「Do It Yourself=自分達でやる」のDIY精神に重きを置いているので、そこから外れたようなことをしようとすれば、こっぴどく批判される。

「ヤマコンはパンクなんだから、それ買ったらダメっしょ〜」
服やバイクを買うときはもちろん、食べ物や家具や株式を買うときですらパンク神さまが口を挟んでくる。

でも、パンク神さまの説得に成功して買えた物たちは、ひとつひとつ良さを説明できるし、愛着も強い。

なかなか買わせてもらえないから物の数は少ないけど、いま持っている物は職人のこだわりや自分の思い出が詰まった物ばかり。

こういう物は買った時の満足度も高いし、ボロボロになるまで使い込める。

お陰さまで少し生きづらいような気もするけど、以前よりも「良い買い物したな」と思える打率はめちゃくちゃ高い。

心変わりすることも減ったから、物を長く楽しめる。

参考:メタリカTシャツ
選好が詰まったメタリカTシャツ
このTシャツは、10年ほど前に古着屋で買った。
ギター買うきっかけになったバンドと、アート好きになるきっかけになった絵描きのコラボ作品。
着すぎて生地が薄くなってるし穴もたくさん空いているけど「音楽やアートを始めてからこれだけ経ったんだ」と思うと、感慨深い。

古着が好きになるきっかけになったTシャツでもあり、自分の趣味のルーツの塊みたいなTシャツだ。最高。
祖母から「こじきみたい」って言われたけど、まだまだ着続ける。

お金の使い方でベンおじさんを救う

私の地元は都内だけど割と田舎なほうだ。街のほとんどをシャッター通りとイオンと老人ホームが占めている。

特にシャッターは増え続けていて、3週間ほどヨーロッパに行って帰ってきたら大好きな中華料理屋まで閉店していたこともある。
あれはショックだった。

あの店の良さをもっと広めていれば……
何となく食べてたコンビニ弁当が全部あの中華料理屋だったら……

自分が何となく逃した強盗ベンおじさんを殺されたスパイダーマンと同じ気分だ。

スパイダーマンに会ったら「君の気持ち、わかる〜」って言いたい。

あれ以来私は、外食をするときは可能な限り、自分の大好きな個人店で食べるようにしている。

好きな店を守るのもDIYだ。
パンク神さまも肯定してくれている。

必然的に同じ店に通うことが多くなってしまうけど、賢人気分で過ごしているときは全然飽きが来ない。不思議だ。

株式投資でベンおじさんを救う

筆者の肩書きは投資家。
普段は効率的な資産運用の方法を考えている。

でもパンク神さまはいつも見ているので、自分はなるべく「好きな会社」に投資するようにしている。

日本は少子化や障がい者雇用や食料自給率など大きな問題をたくさん抱えているけど、全部国のせいにしちゃうのは「Anyone Can Do It=誰だってやれる」に反するので、パンク神さま的にアウトだ。

個別株を買うようになってから知ったことだけど、実は上場企業の中には、社会問題に本気で立ち向かってる会社が結構たくさんある。

私は、どうせお金を預けるならば銀行よりもこのような企業に有効活用して欲しいので、個別株式を買うことで間接的に応援している。

金額的にも本当に微力だけど、選挙の一票と同様「まず自分がやらなきゃいけない」とパンク神さまも仰っておる。

そのお金がまだ見ぬベンおじさんを救う力になると信じて……

それに、実利的なメリットもある。

株を買うことにもきちんと理由があれば、多少株価がアップダウンしても一喜一憂しない。精神的に楽なので長期的に保有しやすい。

何度も売買する人より取引手数料も少なくて済み、リターンが取れる可能性も高くなるのだ。

心の支柱は何でも良い

心の支柱となる神さまは、別にパンクじゃなくても神さまじゃなくても何でも良い。

私は20代前半のころ、ライブハウスでアルバイトしながらパンクバンドをやっていた。
そんな生活の中で、勝手に心の中にパンク神さまが生まれた、というだけの話だ。

みんなの心には、きっと違う神さまがいるはず。

「歌丸師匠だったらどうするかな?」

「孔子だったらどうかな?」

「YAZAWAが何て言うかな?」

誰でも良い。

「人の親」とか「教育者」でも良いし、「ヒッピー」でも良い。
「ホンモノ」とか「漢」みたいな概念でもアリ。

お金の使い方の3ステップ!

本題のお金の使い方について、ここで一旦まとめてみよう。

お金の使い方の精度を上げる、3つのステップ!

1.選好の把握

まずは、自分が好きな物を把握すること。

現代の経済学でも、選好(せんこう)を100%把握している人が優れた消費者の条件とされている。

選好=何が好きか

(他の人から見てどうかな……浮いてないかな……オシャレって思われるかな……)
他人からの評価は一旦無視。
自分自身が本当に好きな物は何か、あらためて見つめ直そう。

記憶を掘って「本当に買ってよかった」と思えた買い物を思い出したり
引っ越しや大掃除の時にどうしても捨てられなかった物を思い浮かべるとわかりやすい。

どっちも思い付かなければ、いま持っている余計な物を捨てまくって見つめなおすのが早い。

2.自分の神さま=心の支柱を作ろう

親しみ深いカルチャーや憧れの人物をキャラ化して、自分の神さま=心の支柱にしてみよう。

良い買い物なら長い間褒めてくれるし、悪い買い物は事前に防いでくれる、とても心強い相棒になる。

心に柱が立ってないと、ついつい世間からの評価を重視してしまう。
世間の評価は気まぐれだ。「昨年流行っていた服が今年はダサいと言われている」なんてことは日常茶飯事。

その点、神さまは筋が通っているはずなので、もう少し頑丈。
うっかり軽薄な自分になりかけても、すぐに賢人に戻してくれる。

神さまは買い物以外にも仕事や人付き合いや生き方まで、あらゆることに役に立つ。

3.神さまを説得できる物を買う

人間工学やマーケティングって、本当にすごい。
使わないような調理器具とか、効きそうな気がするダイエットサプリとか、世の中には何となく買ってしまいそうになる物ばっかりだ。

別にドケチになる必要はないけど「何もしてないのにお金がない」なんて、すごく虚しい。

お金も時間も自分が自由にできる量なんて限られているので、こんな物に費やす暇はない。

一方、自分の神さまを説得して買った物は満足度も大きく、何年経っても買った理由や好きなポイントまで細かく覚えていたりして、とても大事に使える。

服や物だけじゃない。
毎日の食事だってそうだ。

「あのころ毎日食べてた物」が、買いやすいだけの弁当なのか、大好きな店の定食なのかで思い出の密度が全然違う。

そう言う意味では、大好きな店の定食だって長く楽しめる買い物である。

まとめ

仕事も投資も、お金だけが目的になるとキツい。

仕事を失ったり、投資でお金が吹っ飛んだショックで死んでしまう人もいる。

「収入の大小が人間の優秀さだ」と本気で考える人もいるけど、このような人たちの心には神さまがおらず、代わりにお金を信じているんじゃないかと思う。

別にそれでも構わないけど、本当は賢人気分で過ごしたほうが外的ストレスに強く、自分のやりたいことに集中できて幸福に暮らせるはずだ。

日用品や食事まで、あらゆる買い物を「賢人的」にできれば1円あたりの満足度は目に見えて上がる。

お金をたくさん稼ぐより、まずはたくさん楽しめる使い方を考えよう。

というわけで今回は以上!

「何となくの消費」の確認がメインテーマだったので、次回はたぶん「見せびらかすための消費」について書く。

この2つで《お金の使い方編》は大体OK。
そんな感じで、次回もお楽しみに〜

Can You Survive?

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