IPO株(新規公開株)はここ2年間、勝率8割以上をキープしています。
買えば儲かるこの株にリスクはあるのでしょうか?
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2015年のIPO株の勝率は、なんと89.1%!
ちなみに私は100万円の元手で始め、口座を開設してから半年で63万9,400円の利益が出ました。
株と言えば大損したり、借金したり、危険なイメージが付きまといます。
そんな中、10回買ったら9回儲かる株なんて、そんなうまい話が本当にあるのでしょうか。
どういった仕組みになっているのか、わかりやすく説明します。
目次
IPO株とは
そもそもIPO株とは、「Initial(最初の)Public(公開の)Offering(売り物)」の略称で、新規公開株のこと。
世の中の多くの株式会社は、より大きな利益を求めて株式上場を目指しています。
法律を守り、財務状況や経営体制が健全で、尚且つ資産や利益の基準を満たした会社は証券取引所から「上場して良い」という許可をもらいます。新規上場が約束された株式は上場前に情報が公開され、上場直前に購入予約を受付開始します。
この上場前の期間に予約して買う株のことをIPO株と言います。

IPO株で儲かる仕組み
株価は基本的に需要と供給のバランスで決定します。
多くの人が欲しがれば高値が付き、逆に手放したい人が増えれば安値となります。
ところが、IPO株に関しては話が別。IPO株は予約受付の直前に公募価格が付けられます。
IPO株は基本的に決まった枚数を売り切らなければならないため、公募価格は実際に予想される株の初値よりも安値が付くことが多いのです。
2015年に新規上場した92社のうち、82社で公募価格を上回る初値がつきました。
つまり、IPO株を予約して上場日に売った場合、89.1%の確率で儲かったということになります。
IPO株のリスク
IPO株も株式投資なので、ある程度のリスクがあります。
上に述べた通り、2015年に上場した92社のうち82社は初値が公募価格を上回りました。
そして、公募価格=初値となったのは2社のみ。
つまり、残りの8社は初値が公募価格を下回ったということになります。
「公募価格>初値」の株をIPOで購入し、上場当日の朝に売った場合は損をしてしまいます。
IPO株は勝率が高いというだけで、必ず儲かるわけではないのでご注意ください。
2015年に公募価格以下の初値を付けたIPO銘柄8社はこちら
銘柄名 | 公募 | 初値 | 損益 |
---|---|---|---|
RS Technologies | 2750円 | 2100円 | -6万5000円 |
サンバイオ | 2000円 | 1710円 | -2万9000円 |
シーアールイー | 3620円 | 3355円 | -2万6500円 |
デクセリアルズ | 1600円 | 1550円 | -5000円 |
土木管理総合試験所 | 1250円 | 1220円 | -3000円 |
メタップス | 3300円 | 3040円 | -2万6000円 |
グリーンペプタイド | 450円 | 414円 | -3600円 |
ベルシステム24ホールディングス | 1555円 | 1478円 | -7700円 |
雑誌やインターネットなどの前評判を集めてある程度は予想できるのですが、上場する瞬間まで何が起きるか本当にわからないのがIPO!油断は禁物です。
IPO株の買い方
また、上場する銘柄によって取り扱う証券会社が違うので注意が必要です。
例えば、私が2015年9月に当選した「ブランジスタ」という会社のIPO株は
この2つの証券会社しか取り扱っていなかったので、他の証券会社から買うことは出来ません。
証券会社は日本国内で上場している会社だけでも20社以上。
どの証券会社からいつ申し込めばいいのかは、当サイトの姉妹サイトIPOサバイバルなどのIPO情報サイトを利用して調べておきましょう。
他にも
上場予定日
ブックビルディング期間(抽選申し込み期間)
公募価格
会社概要
といった情報は最低限必要となります。
これらを調べた上で購入するか考え、申し込みましょう。
IPO株は抽選制
IPO株の枚数には限りがあり、その多くは証券会社の店頭で裁量分配という独特のシステムで売られています。
我々のように平日の日中仕事をしている会社員には、証券会社に直接行って取引するのはなかなか厳しいです。
上で例に挙げたブランジスタも大和証券のオンライントレードで応募・購入しました。
大和証券の場合は85%が裁量配分で15%が抽選配分とされています。
私のように資金も時間もない人が手を出せるのはこの15%の抽選配分のみ。
ブランジスタならば168万株の15%=25万2000株を抽選でみんなで分ける形となります。
また、IPO株は基本的に1口座につき100株しか購入できません(例外あり)。
100株未満を購入することもできないので、公募価格が450円のブランジスタ株は450円×100株で4万5000円必要。
もし初値が500円なら5000円の儲け
初値400円なら5000円の損失となります。
どれくらい儲かるの?

上述の通り、私が当選したブランジスタ株は1万4667円の儲けでした。
では、他のIPO株はどうだったのでしょうか?
IPO 2015年のトップ3
2015年に上場した株を初値で売却した場合の利益額で比べたTOP3はこちら!
1位 ネオジャパン
2900円→116万5000円
利益59万5000円
2位 エムケイシステム
3500円→1万5120円
利益116万2000円
3位 アイビーシー
2920円→1万250円
利益73万3000円
一発抽選に当たるだけで116万5000円の儲け。凄すぎます。
ただし「初値が高い株」と「人気の株」はニアイコール。
競争率も相当高かったことでしょう。
ヤマザキの2015年のIPO成績についてはこちらの記事をご覧ください。
IPO 2015年のワースト3
上場した92社のうち8社は初値でマイナスを付けました。
では一体どれくらい損したのでしょうか。
1位 RS Technologies
2750円→2100円
損失6万5000円
2位 サンバイオ
2000円→1710円
損失2万9000円
3位 シーアールイー
3620円→3355円
損失2万6500円
株と言えば大損・借金といった悪いイメージがありますが、そもそもIPO株は借金して買うようなものではないので、「10万のIPO株を買って20万損する」といったことはあり得ません。
ただし、初値が低い株は人気もなく当選しやすいので、いくつもの証券会社で当選した場合は注意が必要です。
RS Technologiesを1口座から購入した人は6万5000円の損ですが、3つの証券会社から購入申し込みしていた人は6万5000円×3=19万5000円の損となってしまいます。
抽選参加まではノーリスクなのでいくら参加してもかまいませんが、購入申し込みはあくまでも慎重に行いましょう。
に当選しています。
IPO株に当選するために
どこが主幹事(しゅかんじ:その会社の株を最も多く割当てられた証券会社)をやっても良いように、複数の証券口座を開設した方が有利です。
さらに、配偶者やお子さんの口座も作って抽選に参加すれば、当選確率が2倍、3倍と、人数分だけ上がっていきます。
初心者はまずSBI証券から
複数の口座から抽選参加するには、それぞれの口座にある程度の資金を入れておかなければならないので、元手が必要となります。
また、投資の経験がない方は「いきなりいくつも口座を開くのは不安」と感じるかもしれません。
そこで、初心者の方はまずIPO幹事数No.1のネット証券であるSBI証券の口座を開きましょう。
2015年のIPO、92社のうち78社の幹事を務めました。約86%の銘柄の幹事をやっている、IPOユーザーに必須の証券口座です。
先ほど挙げたTOP3、ネオジャパン、エムケイシステム、アイビーシーも取り扱っていました。
SBI証券は幹事数が多いだけでなく、資金の少ないビギナーにとっても抽選に参加しやすいシステムをとっています。
最低限の資金で複数のIPOの抽選に参加できる
例えば、2015年12月に上場したビジョンとアークン。
仮条件価格:1800~2000円
BB期間:2015/12/03 (木) ~ 2015/12/09 (水)
公募価格決定:2015/12/10 (木)
購入申込期間:2015/12/11 (金) ~ 2015/12/16 (水)
上場予定日:2015/12/18 (金)
幹事:みずほ証券・SBI証券・SMBC日興証券・その他
仮条件価格:1230~1360円
BB期間:2015/12/03 (木) ~ 2015/12/09 (水)
公募価格決定:2015/12/10 (木)
購入申込期間:2015/12/11 (金) ~ 2015/12/16 (水)
上場予定日:2015/12/21 (月)
幹事:SMBC日興証券・SBI証券・岡三証券・その他
この2銘柄はBB期間(抽選申込受付期間)が全く一緒でした。
SMBC日興証券から2つ同時に抽選参加するには
(2000円+1360円)× 100株=33万6000円を口座に用意する必要があります。
ところがSBI証券は抽選参加しても資金を拘束されないので、口座に20万円入っていれば両方に応募することができます。
上場ラッシュの際にも最低限のお金で色々な銘柄の抽選に参加できるので、資金が足りなくて泣く泣く見送るようなことが起きづらいという利点があります。
IPOチャレンジポイントで再挑戦のチャンス
また、SBI証券独自のサービスとして、抽選・配分に外れた回数に応じてIPOチャレンジポイントという得点がたまり、次回以降のIPO申し込み時にポイントを使用すると当選しやすくなります。
IPOチャレンジポイントは当選した場合のみ消費されるので、外れても外れてもチャレンジポイントを利用して応募し続けていれば、超高倍率の銘柄にも当選する可能性が上がっていきます。
先に挙げたような、1発100万円級の銘柄も250~350程度のポイントで当選したという話もあるので、ビッグチャンスが来るまでコツコツ続けていきましょう。
まとめ
2014年のインフレ率は2.74%でした。
日本の株価はどんどん上がっている一方で、私たちの貯金の価値は少しずつ下がっています。
これからは自分の資産を守るには自分で行動しなければならない時代だと思っています。
忙しい会社員でもローリスクで資産を増やすチャンスのあるIPO株は宝くじ感覚のギャンブルではなく、資産を守るための有効な手立てではないでしょうか。
今回は「IPO株とは?勝率8割のIPOのリスクと仕組みをわかりやすく」ということで、IPO株についてサラッとご紹介しました。
★↓IPO株の始め方などの詳細は、編集長が書いたこの記事をご覧ください。
今後もサラリーマンにも出来る資産運用テクニックをご紹介したいと思います。
それでは、Can you survive?
投資より貯金派の人に読んで欲しい記事
2015年のヤマザキのIPO当落はこちら
