金融庁「年金以外に老後2000万」でも俺たちは全然大丈夫。誰も頼らない老後資金対策

金融庁が「年金だけだと老後2000万円足りなくなる」という試算を発表!
年金がいくら頼りなくても、ちょっとの資産と健康な身体があれば老後は意外と明るいかも。そんなに心配しないで大丈夫! 自分の収入や支出を計算しながら老後資金の対策を立ててみましょう。

老後資産の不足額、2000万円の備え方
ヤマザキOKコンピュータ
まいど、投資家のヤマザキOKコンピュータ、30歳です!
今回は、人生100年時代と言われるいま、新しい世代の「老後資金の備え方」について考えましょう!
ざっきー君
おう、やまちゃん。 人生100年時代って最近よく聞くね。
でも、おいらは毎月バカ高い年金払ってるから大丈夫! 老後資金はバッチリよ。
ヤマコン
いや、でも金融庁が「年金だけだと2000万円足りない」って言ってるよ。
ざっきー君
え? うそでしょ? ほんとに?
おいら貯金ゼロだぜ……

2019年6月4日、金融庁が「高齢社会における資産形成・管理」という報告書を発表しました。

この報告書では、夫が65歳以上、妻が60歳以上の夫婦が、30年間ほぼ年金に頼る生活を送った場合、約2000万円不足するという試算が出されています。

国民の高齢化が進む中で年金が減る可能性についても触れられており、国民は若いうちから投資などをして、各自で資産を作るようにとのこと。

>> 金融審議会 「市場ワーキング・グループ」報告書 の公表について

「年金をたくさん払ってきたんだから、老後は大丈夫なはず」
と考えていた人からすると、突然「2000万円足りないから投資しろ」なんて言われても困ってしまうでしょう。

投資の知識は学校で習うこともないし、ネットや本、専門家の言葉すら、いまいち信用できません。
何から始めたら良いのかわからず、とても不安な思いをしている方もいらっしゃるかもしれません。

老後資金2000万円。
金融庁が言うと何だか重い言葉に感じますが、私は正直、あんまり心配ないと考えています。

ざっきー君
え? 心配ないの?
2000万円だぜ。
ヤマコン
大丈夫まかせとけ!
というわけで今回は、本当に必要な金額をあらためて計算して、なるべく誰にでもできる形で「人生100年時代に貯金ゼロからでも始められる老後の備え方」をご紹介!
この記事を書いているのは
ヤマザキOKコンピュータ

88年生まれの投資家。活動拠点は東京で、生活拠点は福岡。
投資とバンドとウェブメディアをやっています。
趣味は音楽と染髪と盆栽作り。
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老後2000万円足りない理由

ざっきー君
でもさ、年金って老後の生活費を賄うために積み立ててきたわけじゃん。
なんで2000万円も足りなくなっちゃったの?
ヤマコン
大きな理由は「人口が減っていること」と「寿命が伸びていること」だね。

日本の年金制度が作られたのは1961年。
テレビがまだ白黒の時代です。

それから半世紀以上経ちました。テクノロジーの進歩で生活環境はまるで別物。
医療技術も日々進歩して、日本人の寿命は世界でもトップクラスの長さになりました。

日本人の平均寿命

西暦男性女性
1961年66.03歳70.79歳
2018年81.09歳87.26歳
2060年
84.66歳91.06歳
(参考:内閣府 平成30年版高齢社会白書 )

制定当時の制度で年金が受給開始される55歳以降を老後とすると、当時の男性は11年、女性は16年ほどの老後生活があったということになります。

これを現代に当てはめてみると
65歳から受給した場合、男性は16年、女性は22年の老後生活を送ることになります。

単純計算で約5〜6年分のお金が不足します。

また、上のデータは「平均寿命」なので、亡くなった乳幼児などのデータも含まれます。
60代まで生きた人の「平均余命」は、さらに長くなると考えられます。

ざっきー君
なるほど。
年金がもらえるのが70歳になるって話もあるもんね。
ヤマコン
たとえ受給開始年齢を70歳からに繰り上げても、制定当時より長い老後生活が待ってる。
でも、俺が年金をもらえるようになる2060年には、平均寿命はもっと長くなると予測されてるからね。

年金制度が古すぎて、無理がある

さらに、日本は2005年あたりから人口の減少が始まりました。

平均寿命が伸びていっても、年金を積み立てる人たち(20〜59歳)が増え続けていれば何とかしのげるかもしれませんが、日本は少子高齢化が進んでいます。

現状は年金受給者が増え、積み立てる人たちは減っている状態。

新生児の数から考えると、今後も少子高齢化が進行していくことがほぼ確定しています。

昨今では「人生100年時代」という言葉も頻繁に目にするようになってきました。100年以上生きるのが当たり前の世の中が近付いています。

積立金額や受給年齢を少し引き上げたり、50年以上前に作った年金制度を多少いじったくらいでは通用しないくらい、年金を取り巻く環境が大きく変わってしまったと言えます。

こういった歪みがどんどん大きくなって、今回の「老後は年金だけじゃ2000万円足りない」という問題に繋がっています。

ヤマコン
そもそもの年金制度が古すぎて無茶なんだよ。
大昔に作られた白黒テレビのパーツを交換しても、スマートフォンの代わりにはならないでしょ。
ざっきー君
う、うん。そうだね。
(わかりやすいような、わかりにくいような、変なたとえだな)

65歳までに2000万円必要なわけではない

ざっきー君
まあ理由は何となくわかったけどさ、おいらはこれから2000万円も貯金しなきゃいけないわけ?
ヤマコン
いや、それはちょっと違う。

今回の金融庁の報告において、特に気になるのは以下の部分。

夫 65 歳以上、妻 60 歳以上の夫婦のみの無職の世帯では
毎月の不足額の平均は約5万円であり、まだ 20~30 年の人生があるとすれ
ば、不足額の総額は単純計算で 1,300 万円~2,000 万円になる。

金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」

老後に2000万円必要という言葉が話題になっていますが、毎月の不足額の平均は約5万円という表記が正確です。

その状態が30年間続くと合計約2000万円が不足する、というのが今回の報告書の主な内容です。

65歳の時点で貯金が2000万円ないとダメというわけではありません。

老後資金の不足分を補う対策

ざっきー君
じゃあどうすんの?
ヤマコン
基本に忠実! 稼ぐ、守る、増やすだよ。

金融庁の「2000万円が不足する」というデータが正しいとすると、以下3つの対策が考えられます。

A.貯金
65歳までに夫婦で2000万円以上貯めて、以降は働かない。

B.働く
65歳以降も働いて、不足分を補填する。

C.節約
節約して、不足分を出さないようにする。

ざっきー君
どれもイヤだけど、65歳以降も働くっていうのが一番イヤ!!
ヤマコン
それは、現役時代と同じペースで働くことを想像してるからじゃない?

経験上、本当に無職だと1日4時間のゆるいバイトとか たまにやりたくなるよ。

ざっきー君
(本当の無職を経験した男……)

最も現実的なのは、3つの案、全てをバランスよく行うことでしょう。

例えば、夫婦の貯金が600万円あり、平均的な家計よりも月2万円節約できた場合、2人がそれぞれ月8万円ずつ稼げば、4年以内に2000万円の課題をクリアできます。

貯金600万 + (節約2万×30年) + (収入8万×2人×4年)
=2088万円

たとえ貯金がゼロでも、同じ条件で節約して働けば、7年以内にはクリア可能です。

ざっきー君
夫婦で月2万円の節約ってきつくない?
冷蔵庫を2秒で閉めたり、隣町までモヤシを買いに行ったりするわけ?
ヤマコン
大手キャリアをやめて格安SIMにするとか、家賃の安い地域に移住するとか、無理なく節約する方法はたくさんあるよ。サバイブでもたくさん紹介してる。

ちなみに、金融庁は老後資金の対策として以下のことを提案しています。

現役期(若いうち)から資産運用をはじめ、長期的につきあえる金融機関や投資アドバイザーを見つける。

退職前後期(60〜70歳)は、退職金や年金受給額などを把握して、マネープランの再検討。

高齢期は、認知機能や判断能力が低下するおそれがあるので、通帳の保管場所や資産情報を信頼できる第三者と共有するといった対策が重要としています。

ざっきー君
なるほどね。
家庭環境や貯金額はそれぞれ違うから、若いうちから良いFPさん(ファイナンシャルプランナー)を見つけることが重要なんだ!
ヤマコン
いや、俺はあんまり同意できない。

販売手数料を稼ぐために不安を煽って、変な保険てんこ盛りにすすめてくるようなFPもたくさんいる。まず、基本的なことは自分で考えたほうが良いよ。

具体的な対策

年金・貯金・退職金の面では「大企業へ就職し、生涯独身で転職しない」というのが効果的ですが、無理する必要はありません。
また、農業・自営業・フリーランスなど、サラリーマン以外の形でやりたいこと・やるべきことがある方は、他の手段を考える必要があります。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

貯金よりお得な確定拠出年金
iDeCoは、個人型確定拠出年金の愛称です。
あまり聞きなれない言葉だと思いますが、iDeCoは、老後をサバイブする上で非常に大きな助けになります。

簡単に言えば、厚生労働省が考えた自分で作る年金のシステムです。

一般的なサラリーマンならば毎月5000円~2万3000円(自営業の場合は最大6万8000円)を積み立てて運用し、60歳以降に受け取ることができるというシステムです。

60歳まで受け取れないというデメリットがありますが、普段払ってる税金まで安くなるというとても大きな節税メリットがあります。

通常、お給料をもらう際には所得税と住民税が自動的に引かれます。
引かれる金額は所得額・控除額・住んでいる地域などによって様々ですが、福岡在住30歳独身の私の場合で、年間合計約23万円が天引きされます。

ところが、iDeCoを毎月2万3000円積み立てた場合、これらの税金が年間4〜5万円ほど安くなる可能性があります。

これはiDeCoとして積み立てた分が課税対象から控除されるため。
つまり、積み立てた分のお金は所得税と住民税がかかりません。

仮に30~60歳までの30年間にわたって毎月2万3000円積み立てると、4万円×30年間で約120万円の節税効果が期待できます。

厚生労働省が、国民に資産運用を促すためにはじめたプログラムです。
とにかく節税効果が高いので、現状やるだけで儲かるような状態です。

銀行や証券会社などの金融機関を通して申し込むことができます。
おすすめは口座管理手数料が無料で、選べる商品が低コストなSBI証券セレクトプラン。

詳しくはこちらの記事へ
iDeCoとは|いま最強の節税術、確定拠出年金を図解する

ヤマコン
本来払わなければならない税金が安くなるわけなので、やるだけでお得ということになります!
どれくらい税金が安くなるのか、この簡単計算機で試算してみましょう!

iDeCo所得控除かんたん計算機

iDeCoにいくら積み立てると、どれくらいの節税効果があるのか、
カンタンに計算してみましょう。

年収

掛け金

年齢

計算結果(目安)

節税効果は年間  

60歳まで積み立てると……

合計  の節税効果があります。

※ 基礎控除と給与所得控除のみ考慮した簡易計算機です。節税効果のイメージを掴むための概算なので、実際の金額とは異なります。
 あくまで参考程度にご利用ください。


今すぐiDeCoを始めたい方はこちら
>> SBI証券の公式サイトへ

積み立てたお金は、投資信託や定期預金など、様々な投資先から選んで運用できます。
こちらの運用益にも税金がかからないので、多少リスクがあっても投資信託を選ぶのが基本ですが、どうしても元本割れが怖い場合は全額を元本保証型商品(定期預金)にすることも可能です。

おおむね通常の定期預金よりも金利が高く、十分おすすめできる商品となっています。

また、iDeCoには「途中で解約できない」というデメリットがありますが、老後資金を作る上ではこれはメリットだと考えることもできます。

30歳から60歳までの30年間、iDeCoを利用して毎月2万3000円積み立て、投資信託が安定して年利3%を出したとすると、最終的に受け取れる金額は約1343万円。

これだけあれば、老後不足額の半分以上をカバーできます。

老後も働くという選択肢

老後も働く
資産運用の次に「老後も働く」という選択肢について考えてみましょう。

65〜70歳の5年間働き続けた場合、仮に月16万円稼げたとすると……

16万円×60か月=960万円

ここにiDeCoで30年間運用した1343万円を加えると、2303万円

これならば、退職金がゼロでも推定不足額の100%超。

元々自営業やフリーランスの人ならば、現役時代ほどバリバリ働かないで ゆったりできる仕事量でもこれくらい稼げるかもしれません。

夫婦共働きのケースでも、かなり現実的な選択肢ではないでしょうか。

退職金ってどれくらいもらえるの?

退職金は各社の就業規則によって定められています。

一般的には月給×勤続年数×60%が目安だと言われていますが、私の姉が3年勤めた会社を辞めた際の退職金は「月給と大差なかった」とのこと。特別ブラック企業だったわけでもありません。
退職金の金額は勤め先によってピンキリのようです。

ということで、中小企業の平均的な退職金のデータを参考にしてみましょう。

高卒の場合

勤続年数年齢自己都合会社都合
10年28歳89万5000円121万8000円
20年38歳306万1000円374万7000円
30年48歳655万0000円759万3000円
定年1219万1000円
※ 東京都産業労働局:平成26年度版 中小企業の賃金・退職金事情
大卒の場合

勤続年数年齢自己都合会社都合
10年32歳124万2000円168万1000円
20年42歳415万4000円508万9000円
30年52歳899万9000円1020万1000円
定年1383万9000円
※ 東京都産業労働局:平成26年度版 中小企業の賃金・退職金事情

同じ職場(中小企業)に勤め続けた場合のモデル退職金です。
それぞれの就業規則や職歴を元に退職金を計算してみてください。

ただし近年は退職金のない会社が増えており、数十年後も同じ規則で退職金が出るかは疑問です。
不確定要素を考えるとキリがありませんが、退職金に頼りすぎるのは危険。あまり期待しないほうが無難でしょう。

老後も節約して暮らす

「節約」は、老後の不安を解消する上でとても大きな力になります。

食費や交際費を削るよりも、先に固定費を見直してみましょう。

たとえば通信費。
特にこだわりもなくdocomoやau、Softbankを使っているユーザーは、大幅に節約できる可能性があります。

私もSoftbankのスマートフォンを利用し、毎月1万円近く支払っていました。
2015年に格安SIMのDMMモバイルへ乗り換えてからは月2000円以内に収まっています。

毎月8000円以上の節約になっているので、この4年間で約40万円節約できました。

詳しくはこちら

SIMフリーiPhoneはキャリアで買うより得!格安SIMで最安運用術

2019.09.11

その他にも、インターネット回線や保険、自家用車など、見直すべき固定費がたくさんあります。

固定費は月数百円の節約でも、長い目で見ると数十万円の差が出ます。

ヤマコン
食費や交際費みたいな変動費よりも、まずは固定費を削減すべき!!
月1000円の節約なら、30年で36万円。 月1万円なら360万円だよ。
ざっきー君
すげ〜! でもスマホ以外に毎月1万円も減らせる余地ある?
ヤマコン
でっかいのは保険と家賃だよね。
ほとんどの保険は入る意味ないし、家賃も大きく節約できるチャンス。

保険を見直すより、解約しよう!今すぐ生命保険をやめたくなる3つの理由

2019.09.06

国内移住はかなり有効

2018年、私は東京都杉並区から福岡県福岡市に引っ越しました。

福岡市は家に車がなくても十分暮らしていけるほどの都会ですが、家賃は東京の半分ほどになります。

地域民営借家の家賃
(1か月/3.3m2)
東京都区部8562円
横浜市6983円
大阪市5892円
名古屋市4919円
福岡市4193円
(総務省統計局:小売物価統計調査年報 平成29年より)

いわゆる「田舎暮らし」は地域性や利便性、家の改修費など、実際に住んでみないとわからないことが多く、それなりのリスクを伴います。
しかし、福岡市や名古屋市、神戸市くらい大きな都市ならばあまり問題ないと思います。

家賃は最も大きな固定費。
もしも半額に抑えられるのならば、毎月数万円のお金が浮く可能性もあります。

仕事の関係で東京近郊に住んでいる方も、定年退職後の移住を視野に入れてみてはいかがでしょうか。

福岡移住に関しては、以前コラムに書いたので興味のある方はこちらもご覧ください。

福岡移住は合理的に考えたら当然|感じるな、考えろ!

2018.05.09
ざっきー君
家賃が半分になるなら、老後の不安が一気に吹っ飛ぶよ!

番外編:国外に住むという選択肢

ヤマコン
さらに私事ですが、2017年 1月~5月のあいだ、長めの海外旅行に行ってまいりました。
ヤマコン
その旅行中に通りかかったタイのチェンマイという街が気に入ったので、マンションを借りて2か月ほど住んでみました。
タイで隠居
この写真は私が借りた部屋です。
場所はチェンマイ市の中でも外国人が住みやすいとされるニマンヘミンというエリア。
とても日当たりの良いワンルームで、バストイレ別の家具付です。
家賃は日本円でおよそ2万1000円でした。もっと安い部屋なら7000円くらい。

この街は食費も安く、タイフードならば1食120円程度。
食べ放題のお店でも300円くらいでした。

日本食やイタリアン、フレンチなどのレストランは500~1000円程度。日本よりは安く食べられます。

私は滞在中、比較的贅沢な暮らしを送っていましたが
1か月あたりの出費は家賃やSIM代込みで6万円以内でした。

これならば厚生年金をもらえなくても充分暮らしていけそうです。

友人や同僚にこの話をすると
「何か困ったことはあったか」
と訊かれるのですが、およそ2か月暮らす中で困ったことは特に何もありませんでした。

コンビニはもちろん24時間営業で、スーパーに行けば味噌や醤油、豆腐なども手に入ります。
レストランでいろいろなものを食べましたが、特におなかを壊すようなこともなかったです。
万が一病気になってもタイは医療技術が進んでいるし、クレジットカードに付帯している海外旅行保険を利用すれば医療費も抑えられます。

肝心の滞在ビザですが、タイの場合は満50歳以上ならば比較的簡単に長期滞在可能なリタイヤメントビザを取得できます。
詳しくはタイ王国大使館のホームページをご参照ください。

ヤマコン
チェンマイは人も良いし飯もうまいし、本当に天国!
僕の実家がある東京都板橋区より快適だと思います。

これだけの環境が揃っているので、実際、外国人向けのスーパーや日本食レストランに行くと、日本人や欧米人の老夫婦も数多く見受けられます。
「定年後の生活をチェンマイで送る」というスタイルはすでに定着しており、そういった長期居住者向けのサービス(ビザ取得代行・日本語対応の不動産屋など)も充実していました。

定年後の定住地としてはタイの他にもフィリピンやマレーシア、オーストラリアも人気ですが、治安の面やビザの取りやすさを考えると断然チェンマイがおすすめです。

海外移住に抵抗のない方や、むしろ挑戦してみたいと思える方は、ぜひ調べてみてください。
老後の生活費をぐっと抑えながら、日本では考えられないような贅沢な暮らしが送れるかもしれません。

ヤマコン
現地で知り合った60代の男性は、ここ数年間タイが暑くなってきたら日本に行き、日本が寒くなってきたらタイに戻るという生活サイクルを送っているそうです。
この方も特に困ったことはないと仰ってました!

具体的に計算してみよう

ヤマコン
老後2000万円が不足っていうのは、厚生年金をもらってる夫婦で、平均的な生活を送った場合の話。
自分がどれだけ必要か、一旦計算してみよう。

シンプルに考えます。
65歳に引退して95歳まで生きると仮定すると、老後の暮らしは360か月。

老後の生活費×360か月

基本的には、これに葬儀代や介護費などを加えたものが老後の必要資金だと考えられます。

退職金・年金といった収入額と、貯金・iDeCo・不動産などの資産額の合計値が上回っていれば問題ありません。

ざっきー君
むずかしいな。
なんだかいまいちイメージ湧かないよ。
ヤマコン
そうだよね。
じゃあ具体的にイメージするために、現在30歳、生涯独身の俺のデータで計算してみよう!
ざっきー君
(え? もう生涯独身って決まってるの? さみしいひと……)

老後の支出

ヤマコン老後の支出を予想
生活費12万円 × 360か月 + 葬儀40万円 + 介護466万円
=4826万円
ざっきー君
生活費12万円ってめちゃ安くない?
ヤマコン
いま現在は、バンド活動の関係で東京-福岡をほぼ毎月往復してるけど、LCC使ってるから生活費合わせても15〜16万円くらい。
福岡なら家賃2〜3万でも住めるし、1人だから保険も車もいらない。老後はこんなもんじゃないかな。

介護費は、生命保険文化センター調査による平均値を参考に計算します。

平均介護期間:4年11か月
平均介護費用:月間7.9万円
(生命保険文化センター:平成27年度 生命保険に関する全国実態調査)

葬式費用は、自治体で行えるシンプルな市民葬(区民葬)を想定しています。

老後の収入

ヤマコン老後の収入を予想
国民年金6.5万円 × 360か月 + iDeCo1343万円
=3683万円

退職金なし、年金は国民年金のみで計算しました。
iDeCoは30歳から60歳までの30年間にわたって毎月2万3000円積み立て、安定して年利3%を出し、非課税で受け取れた場合、約1343万円になります。

ヤマコン老後対策

予想収入3683万円 – 予想支出4826万円
=不足額1143万円

いま持っている資産だけでもギリギリカバーできる金額なので、私のケースだと老後資金の心配はなさそうです。

万が一 貯金を全て使い果たしてしまっても、老後に働くことができればなんとかなりそうな金額です。

不足額を360か月で割ると、1か月あたり約3万円の不足。

全国シルバー人材センター事業協会のサイトには、「全国平均で月8~10日就業した場合、月額3万~5万円程度になります」という表記がありました。

さすがに90代で働くのは厳しいかもしれないので、75歳まで月10万円もらえるくらい働くプランが現実的でしょうか。

会社員なら、もうちょっと余裕

国民年金は、満額で月6万5000円もらえます。
厚生年金は平均で約14万7000円。
(平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況)

厚生年金をもらえるひとは、あんまり問題ありません。
退職金ももらえるならば、そこそこ余裕のある生活が送れそうです。

コンパクトな家に住み、ある程度の節約を心がけていれば「2000万円が不足」ということにはならないでしょう。

老後資金は、360か月で考える

老後の期間が360か月だと仮定すると、貯金が360万円あれば老後の生活費が毎月1万円増え、逆に360万円の損失が出てしまった場合は毎月1万円減ると考えることができます。

例えば、65歳の時点で3600万円の貯金(iDeCo・退職金などを含む)があれば「毎月10万円+年金」で生活していくことが可能。

これが「毎月5万円+年金」になっても問題ないのであれば、1800万円分のリスクが取れるということ(葬儀費用・介護費用などを除いた場合)。
その分は投資信託や株式投資に使うこともできますし、体が健康ならば世界10周旅行に出かけてもいいと思います。

こうして見えない不安を可視化することで、本当の意味でお金にとらわれない生活が送れるのではないでしょうか。

結局、健康が第一

今回発表された金融庁の報告書には、以下の表が掲載されていました。

年代別の老後不安

20代30代40代50代60~70
1.お金1.お金1.お金1.お金1.健康
2.認知症2.健康2.健康2.健康2.認知症
3.自らの介護3.認知症3.認知症3.認知症3.自らの介護
4.健康4.自らの介護4.自らの介護4.自らの介護4.お金
5.両親の
介護
5.両親の
介護
5.両親の
介護
5.配偶者の介護
5.両親の介護
5.配偶者
の介護
(出典)メットライフ生命「『老後を変える』全国47都道府県大調査」より、金融庁作成

20代と60〜70代を比べると、「お金」「健康」の順位がきれいに入れ替わっています。

注目すべきは「2000万円必要」という部分よりも、むしろこの表ではないかと思いました。

何歳まで働く?
内閣府の平成26年度:高齢者の日常生活に関する意識調査では、「働ける限り働き続けたい」という回答が全体の28.9%で最多。

私の知り合いの男性は、89歳になった今も現役の農業研究者を続けており、農作業もこなすし、新しい野菜の開発にも取り組んでいます。
高齢で働いている人だと、銀座にいる90代の現役寿司職人も有名ですね。

健康ならば何歳になっても働くことができます。

体力があれば、釣りや畑や住まいのDIY、海外移住にも挑戦可能。
健康は貯金や年金以上の老後の備えになります。

お金の不安に煽られないで!

多くの人が抱いている老後に対する漠然とした不安を利用して、必要ない保険商品や金融商品、不動産の営業をかけてくる人がいるかもしれません。

しかし私の経験上、積極的に営業される商品に買うべきものは見当たりませんでした。

都合よく作られた資料や、甘い言葉には注意が必要。

どれだけ対策を取っても騙されることはあるかもしれませんが、あらかじめ自分に必要なお金を知っておくだけでも、かなり強力な予防線になります。

「漠然とした不安」はほったらかしにせず、ざっくり計算しておきましょう。

年金は最初からそこまで頼れるような存在ではないし、投資や保険も過度な期待はおすすめしません。

この記事で紹介したiDeCoにも、原則60歳まで下ろせないというデメリットがあります。

無理をして過剰に積み立ててしまうと、生活を圧迫してしまうリスクもあります。

ストレスのかからない上手な節約をしながら、健康で働ける身体を維持できれば大抵のことは大丈夫。

適度な貯金や資産があれば、さらに安心です。

ある程度の対策をしつつ、みんなで老後を明るいものにしていきましょう。

ヤマコン
老後はタイと福岡の2拠点生活がいいな。
普段は本読んだり畑やったり釣った魚食ったりして、日本帰ったら銭湯で週2日バイト。お客さんの若い女の子に昔の武勇伝語るの。
ざっきー君
めちゃくちゃ楽しそうなんだけど、最後の部分がものすごくダサい……。

というわけで、以上!金融庁「年金以外に老後2000万」でも俺たちは全然大丈夫。誰も頼らない老後資金対策でした!
それではまた!Can You Survive?


ざっきー君
若いうちから対策するなら、iDeCoで無理なく積み立てよう!

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