転職すべきかどうか|失敗しない転職のタイミング

石田ヤス彦.と松本慎平
ヤス彦
オレの前職の後輩が転職をしたがってるんだけど、どの転職エージェントを紹介してあげるのがいいかな?
慎平
ヤスさん! 前職って言うと、バンドマンの頃の……。
ヤス彦
ちがうってば!この記事読んで!

元ディーラー営業マンが教える!車の査定額を劇的に上げる3つのポイント

2016.02.29
慎平
ああ、車のディーラーだったんですね。
ヤス彦
そういうこと。ぺーちゃんこの前の記事で転職エージェントについて詳しく調べてたでしょ?

転職エージェントとは|なぜエージェントを利用しないと不利になるの?

2017.02.08
慎平
はい、かなり調べ上げました!

オススメの転職エージェントをご紹介するのはもちろんOKなんですが、その転職したがってる後輩の方って、本当に転職するべきなんでしょうか?

ヤス彦
え? そりゃ、したがってるならするべきなんじゃ……。
慎平
ヤスさん、甘いですよ! 場合によっては現職に残った方がよいパターンもあるのです!

大手エージェント会社である「エン転職」のエージェント達にアンケートをとったところ、「転職相談に来る3人に1人は転職すべきでない人」と回答したそうです。

ヤス彦
そうなの!? 転職って望んでる人にとっては “必ずしたほうが良いこと” なんだと思ってたよ!

じゃあその後輩に教えてあげたいから「転職すべきでないケース」について詳しく教えてもらえないかな?

慎平
もちろんです!!

転職は万能薬ではない!?

松本慎平
慎平
そもそもの前提として、転職することで必ずしも労働環境や年収が良くなるとは限らないんです。

テレビのCMとか電車の広告で転職についての良いイメージが植え付けられてる方が多いみたいなんですけど、転職をして後悔したって言う人はゴマンといます!

ヤス彦
「転職=キャリアアップ」とか「転職=大成功」っていう図式が勝手にできあがってたけど、実情はそうとも限らないんだね。
慎平
そうなんですよ……。もちろんキャリアアップにつながる例もあるので、マイナス思考になりすぎる必要は全く無いんですが……。

まずは「転職をすることが必ずしも正解ではない」ということを念頭に置くことから始めましょう。

ヤス彦
わかった。他にも失敗の原因になることがあれば教えてほしいな。

転職すると賃金はどれくらい上がる?

松本慎平
慎平
失敗例をみていると、転職をすると賃金が必ず上がると思っている方は良い転職をされないように感じます。
ヤス彦
(「年収が上がる」のジェスチャーが分かりづらいな……)

まあ、必ずとは言わないけど、変わらないか、少しは増えるかなって思うよね。

慎平
実は20代の転職で給与が増えるのは3〜4割程度なんです。厚生労働省の発表しているデータでは、最新の2015年のデータで転職後に給与が増加したのは35.6%でした。2014年は36.6%です。

転職後の給与増加率(クリック/タップで拡大します)

※参考:平成27年雇用動向調査結果の概要
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/16-2/index.html

ヤス彦
圧倒的に下がっている人のほうが多いね……。転職で給与が上がるのは、一部の優秀な方たちだけだって思ったほうがいいのかな?
慎平
「給与が上がる=優秀」というわけでもないと思います。労働時間が倍になれば給与は上がりやすいと思いますし。

そういった意味でも、転職と給与アップが結びつくという考えは一旦置いておいた方が賢明ですね。仮に「給与が上がる=転職の成功」とすると、2015年は64.4%の人が転職に失敗したことになっちゃいます。

ヤス彦
うーん、転職をしたい人からすれば耳をふさぎたくなる事実だね。
慎平
続いては、現職に残るメリットについてもフォーカスしていきましょう。

転職をぐっとこらえて、現職に残るメリット

慎平
転職で給与が下がることのほうが多いというのは先程のデータからわかりましたが、他にも経済的なメリットはあります。

それはズバリ、退職金です。企業にもよりますが、多くは後から加入する方にとって不利なシステムになっているんです。

石田ヤス彦.
ヤス彦
えっと、後から入ったぶん、受け取れる額が少ないのは当然じゃないの?
慎平
そうなんです! もちろんそうなんですが、支給される金額は単純に比例して上がっていくわけじゃないんです。

ざっくりとしたイメージですが、支給額はこんな感じで推移していきます。

勤続年数と支給額の推移(クリック/タップで拡大します)

ヤス彦
『尻上がり』で画像検索したらヒットしそうな画像だね。勤続年数が長い人が、途中からぐんと受取額がアップする傾向にあるんだね。
慎平
はい。長く働いていた方が得をする設計ですね。

経営者側としては社員の方に長く働いてもらいやすいという側面があるため、理にかなっているといえばそうです。

ヤス彦
確かに転職はしづらいなあという感じだね。
慎平
最近はこんなふうな不利益が生じないように、退職金を前払いで毎月の給与に含めちゃうといった仕組みを導入している企業も増えつつあるそうです。
とはいえまだまだ普及していないのが実情ですね。
ヤス彦
お給与だけじゃなくて、勤続年数に応じて有給休暇がもらえる企業ってあるよね。大きい会社になると株式の優先購入とかもできるだろうし。
慎平
そうなんです。現職に残る大きなメリットとして挙げられるのはこの安定にあります。給与面だけでなくプライベートな時間も確保しやすいので、転職の目的が「安定」である場合はより現職に残る選択肢を考え直してほしいなあと思います。
ヤス彦
そうはいっても、現職にとどまるデメリットももちろんあるんだよね?
慎平
やはりその場所から動けなくなってしまうことは、紛れもないデメリットですよね。一つのところに根を張るのは、その場所に「依存している」ことでもありますから。

上司の方からの指示で部署や勤務地がガラリと変わってしまっても、断ることは難しいでしょう。たとえそれが、自分のやりたくないことや行きたくない場所だとしても、です。

転職失敗キーワードの「なんとなく」とは?

石田ヤス彦.
ヤス彦
結局のところ、転職をするならばどんな人がいいのさ?
慎平
まず先ほどご紹介した経済的なマイナスを考慮しても転職先の年収増加が著しいのであれば、前向きに考えていいと思います。
ヤス彦
そうはいっても、転職理由ってお金がすべてじゃないんじゃない?
慎平
もちろんそうです。転職理由は人それぞれで、どういった場合に転職するべきだ、というのを一つひとつ規定していくのは難しいと思います。

だからこそ、「転職するべき場合」ではなく、「転職するべきでない場合」を知ることが大切なんです。

ヤス彦
なるほど。「転職するべきでない場合」を知った上で、あとは個々人で重視していることを尊重した転職をしようというわけだね。

じゃあ、その「転職するべきじゃない場合」っていうのはズバリなんなの?

慎平
キーワードは「なんとなく」です。
ヤス彦
「なんとなく?」
慎平
そうです。多くのエージェントの方が指摘している共通点は、この「なんとなく」という言葉に集約されているのです。

「なんとなく」転職活動をしている方は、間違いなく転職するべきではないでしょう。

ヤス彦
ちょっと抽象的でピンとこないなあ。なにか具体例を聞いてもいいかな?
慎平
そうですね……。例えば残業時間が多く勤務体制が想像と違って、転職に失敗したと言う方がいるとします。

その方は自分のなかに “軸” があって、それに沿って企業を選ぶことができたとします。すると、この転職者はどれだけ遅くまで残業をしたとしても、業務から学ぶことはたくさんあるのではないでしょうか?

このケースでは、私は「転職失敗」だと位置づけていません。

ヤス彦
確かにそうかもしれないね。その人にとっての軸が “勤務時間” でない限りは、本当の意味では失敗と言えないのかもね。
松本慎平
慎平
そうなんです。それに比べて軸がない方、つまり「なんとなく」で転職した方が失敗すると悲惨です。

今回のケースであれば学ぼうとする積極的な姿勢をとりづらいため、キャリアプランにとっての障害でしかない転職となってしまうのです。

ヤス彦
何のために転職したのかが明確でないと、本当の失敗まで落ち込んでしまうということだね。
慎平
さらに怖いのが、軸がない方はその後の転職も「なんとなく」で企業を選ぶため、選択肢が無数になることになります。

なんとなくもっといい会社があるかもしれない、なんとなく他の会社に行ってみたい……。これではキリがないですよね。

ヤス彦
正直、不毛な堂々巡りだね……。
慎平
さらにさらに! 「なんとなく」で転職活動をすると、「なんとなく」で内定辞退する人もいるんだとか!
ヤス彦
うわぁ……、それはちょっと……。
慎平
理由はもちろん「なんとなく」です。なんとなく会社に合わなそう、なんとなくやっていけなさそう、なんとなく現職と変わらなそう……。どうしても漠然とした意思決定になってしまいます。
ヤス彦
転職エージェントは転職希望者一人に対して膨大なコストを掛けるんだよね? もちろん企業側も……。本当に誰にとってもマイナスな転職活動だね……。

調べぬいた転職のベストタイミング

慎平
なんか、転職を勧めない内容になってしまいましたね。笑

けど転職に失敗する方を一人でも減らしたかったのでお伝えしました!

ヤス彦
ううん、ありがたいよ。
慎平
とにかく、転職には軸が必要なんです!

極論を言えば、自分のやりたいこと、望む将来像、求めるキャリアプランなど、軸が明確であれば本当の意味での転職失敗はあり得ないのかもしれません。

現職にとどまるメリットは、まとめると「安定を取りやすい」ということです。

軸が決まっていない状態であれば、ある程度辛いことや苦しいこと、気に入らないことや納得できないことがあっても、現職にかじりついてでも残っていたほうが良いのです。

ヤス彦
転職って難しいんだね……。
慎平
いえいえ、そんなに悲観することはないと思います。

転職って未来を買うことですから。自分の中に軸があって、その希望に賭ける方はぜひ転職をしてほしいと思います!

ただ、その転職は本当にすべきなのかということについては、今一度胸に手を当ててほしいですね。

ヤス彦
胸に手を当てて分からなかった場合は? 結局のところそれぞれ悩みはばらばらだろうから、100パーセント個別に対応した正解なんてものはないんじゃない?
慎平
そうなんですよ。だから、転職のプロに聞いたら良いんですよ。
石田ヤス彦.
ヤス彦
それが転職エージェントってことだね!
慎平
その通りです。ストレートに担当についてくれたエージェントに「私は今、転職するべきでしょうか?」って聞いてみたら良いと思うんです。

“ほとんどの” 転職エージェントが客観的な意見と、それに対するアドバイスをくれることでしょう。

ヤス彦
ほとんどの、のところ強調したね。
慎平
うーん、以下の記事でも紹介したのですが、中には相性が悪いエージェントや質の低いエージェントも存在するんです。

転職エージェントとは|なぜエージェントを利用しないと不利になるの?

2017.02.08

どのエージェント会社を利用すればいいの?

ヤス彦
そうなると一番最初の質問に戻っちゃうけど、オススメの転職エージェントを教えてよ。
慎平
転職エージェント会社というよりは、そこに勤める個人の方の力量に寄ってしまいます。最終的にはエージェントのパーソナリティですから。

そこで私が提案しているのは、複数の転職エージェントに登録するという利用方法です。転職エージェントを比較することでエージェントの良し悪し、相性の合う合わないも明確になるでしょう。

ヤス彦
なるほどね〜。ぺーちゃんにしてはよく調べたんじゃない?

じゃあ最後に、複数登録するとしてどこに登録したら良いかな?

慎平
まず、担当についてくれるエージェントは何度でも変えることができるので、エージェントの在籍人数が多いところは理論的に優れた転職エージェント会社だといえます。

そうなると、在籍数、案件数ともにトップの「リクルートエージェント」は欠かせません。

リクルートエージェント
慎平
「type転職エージェント」はエージェント個々人の質が高く、良いエージェントに出会える確率が高いと思います。

これは実際に取材してきたので、折り紙付きです!

type転職エージェント
慎平
客観的な評価を見ると『人材紹介会社の顧客満足度ランキング』で2015年〜2016年現在、堂々の1位を獲得している「JACリクルートメント」もお勧めできます。
JACリクルートメント
慎平
まずはこの三社に登録して、そこから足りないようだったら増やし、多い場合は減らしを勧めていくのが限りなく失敗しない転職エージェントの利用方法です!
ヤス彦
ありがとうぺーちゃん。後輩には今日の話を伝えて、本当に転職するべきなのかを問いただしてみるよ。
慎平
はい! ところでその後輩の方は、パートは何だったんですか? ボーカル? ギター? ドラム?
ヤス彦
バンドメンバーじゃないっつの!!

【今回紹介した転職エージェント一覧】
>> リクルートエージェントで「本当に転職すべきか」を相談する。
>>type転職エージェントで「本当に転職すべきか」を相談する。
>> JACリクルートメントで「本当に転職すべきか」を相談する。

慎平
皆さんの転職がうまくいくことを祈っています。

それでは、Can you survive?

サバイブの運営方針はこちら

ABOUTこの記事を書いた人

松本 慎平

編集者/新卒でITコンサル会社に就職。ある朝「もうすぐ30歳だけど、ちゃんと将来設計あるの?」と自問自答を始めて嘔吐・下痢を繰り返す。その後、経済的自立を求め、実学を会得する記事を書くためサバイブにジョイン(ジョインって使いたがる輩にろくな奴はいない)。尊敬する作家は金城一紀。ファイナンシャルプランナーで弓道初段です。

▼詳しいプロフィール

▼過去に書いた記事

▼フォローすると気取った文章が読めるFacebook