厚労省の無料キャリアコンサルティングを受けたらやるべきことがわかった

厚労省の無料キャリアコンサルティングを受けたらやるべきことがわかった

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幸子
新卒から11年同じ会社に勤める、幸子(さちこ)と申します。

35歳を手前にキャリアに迷い、転職も視野に入れて、厚生労働省が(今年はパソナに)運営を委託している無料のキャリアコンサルティングを受けてきました(2023年10月18日)。

はじめての経験でしたが、事前のジョブ・カードづくりでキャリアを見直し、面談を通じて今後の目標を立てられ、やるべきことがわかったので大収穫でした。ぜひ共有させてください。

佐藤幸子のプロフィール



(そもそも)キャリアコンサルティングとは

労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うこと。

出典:キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント|厚生労働省

幸子
国家資格を持つ専門家が、仕事に関する悩みを聞いて(自分の言葉を引き出して)アドバイスをしてくれます。
相談内容の例

・やりたいことが見つからない、どんな仕事がしたいかわからない

・仕事や子育て、介護が忙しく、仕事とプライベートのバランスが取れない

・今の仕事を続けて本当にいいのか迷っている

・転職したいけど、自分の強みがわからない

・自分らしい働き方ってなんだろう? どんな仕事が向いてる?

・キャリアアップするには、どんな資格を取ればいい? 学び直しについて相談したい

・定年後のセカンドキャリアについて相談したい

キャリアコンサルタントとは

キャリア支援に携わり、働くことについて相談できる国家資格を持った専門家
→ 守秘義務があるので、安心して相談できる

無料でキャリアコンサルティングを受ける方法

厚生労働省が業務を委託している「キャリア形成・学び直し支援センター」では(雇用形態を問わない)在職者向けのキャリアコンサルティングを無料で受けられます。

形式:対面またはオンライン(Web面談)

所要時間:60分

会場:全国のキャリア形成・学び直し支援センター

実施時間:平日 9:00~17:00(祝日やゴールデンウィーク、年末年始を除く)
※火曜・木曜に予約がある場合は17:00~20:00も対応可能
※第1、第3土曜日、第2日曜日 9:00~17:00

個人(在職者)向け無料キャリアコンサルティング申込受付中 | キャリア形成・学び直し支援センター(厚生労働省委託事業)

厚労省のキャリアコンサルティングの流れ

1.ホームページの申し込みフォームから事前予約

2.メールで日程調整を行う

3.事前にジョブ・カードを作成しておく(書ける範囲で)

4.キャリアコンサルティング実施

厚労省のキャリアコンサルティングのメリット・デメリット

メリット

・国家資格を持つキャリアコンサルタントが60分無料で相談に乗ってくれる

・キャリアの振り返り、職務履歴の棚卸しに役立つ

・経験に基づいた能力を言語化して整理できる

・今までやってきた仕事の価値がわかり、自信を持って自己アピールできるようになる

・大切にしている価値観や、今の状況に合わせたキャリアプランの見直しができる

・仕事へのこだわりや自分の強みに気づける

・利害関係がない
→ 転職サイトやエージェントのコンサルタントは、営利目的。転職前提で仕事を紹介したがる

デメリット

・(私の場合あんまり使わなかったのに)ジョブ・カード記入に時間がかかる
→ あくまでもカードは振り返りや自己分析に使うもの

・人(キャリコンさん)によって、当たりはずれがあるらしい
→ 自分のことを長々と話されるとか

幸子
無料のキャリアコンサルティングには厚労省が様式を定めた「ジョブ・カード」を利用します。

ジョブ・カードとは

「生涯を通じたキャリア・プランニング」や「職業能力証明」を行うためのツール。

在職者だけでなく、学生や求職者のキャリアコンサルティングや相談、支援の現場で広く使われているそうです。

幸子
ジョブ・カードをつくることで、自分の強みや弱みを明確にして、今までの経験を踏まえたキャリアプランや目標に向けてやるべきことが描けるようになるとか!
ジョブ・カードで振り返る事項

・職務経歴(雇用形態を問わない就業経験)
・学習経歴(免許や資格、訓練など)
・価値観
・強み
・課題
・私生活での優先事項 など

幸子が作成したジョブカード

幸子が作成したジョブカード

私がジョブ・カード制作にかかった時間
→ 6時間超

幸子
職務経歴の棚卸しが初めてで、10年分くらいあったのでかなり時間がかかっちゃいました。

古い順で上司とやり取りしたメールを見返したり、当時の資料を見直したりしました。

特に「職務の中で得られたこと」を書くのに苦労したのですが、褒められたこと・達成できた目標だけでなく、注意されたこと・失敗したこと思い出すことで整理しやすくなるそうです。

また「ヒト・モノ・カネ・時間」の視点で、個人とチームのどちらでやったか(チームなら役割)、仕事の5W1H(どんな会社、何の商品やサービス、どんな人と関わった、どのように仕事を進めた、スケジュールやスピード感、何を目指していたか) を考えながら書くとうまくまとまります。

記入漏れがあったり、書けない部分があってもキャリアコンサルティングには問題ないので、根を詰めすぎず埋めていきましょう。

マイジョブ・カード

ガイドや記入例が参考になります↓↓

ジョブ・カード活用ガイド(就業経験のある方向け)

ジョブ・カードの記入例を見る(見たいカード別、年代別などでソートできて便利)

ちなみにジョブ・カードは、キャリアコンサルティングの前に書いておしまい…… ではなく定期的に振り返って、再度コンサルティングの受けたり、生涯のキャリア形成に活用できるそうです。

幸子
ここからは、実際にキャリアコンサルティングを受けた体験談や感想をお伝えします↓↓



厚労省のキャリアコンサルティングの体験談

東京キャリア形成・学び直し支援センターがあるパソナビル

※パソナのビルでっっか!!! 緊張しました

私は都内在住なので外苑前のパソナスクエアの中にある「東京キャリア形成・学び直し支援センター」でキャリアコンサルティングを受けてきました。

エスカレーターで2階に上がって受付のお姉さんに声をかけ、案内の方がいらっしゃるまで待ちます。

5階に案内されるとキティちゃんが描かれたブースがたくさんあり、中にキャリアコンサルタントの方が待機していました。

パソナの面談ブース

担当してくださったキャリアコンサルタントの方

50代くらいの柔らかいイメージの女性、Tさん。
ベテランのキャリコン…… といった感じで話しやすい空気をつくってくださる方でした。

面談後、お名前を検索してわかったこと

・2級キャリアコンサルティング技能士、キャリアコンサルタント、CMCA認定キャリア・カウンセラー資格者

・会社を経営されていて、求職支援・従業員の成長支援に関する個別指導を中心に行っているらしい

幸子
ライティングの仕事をしていることを伝えたら、最後に「ウチでも記事を書いてほしいくらい」と言ってくれました。完全にお世辞だけど、やさしい!

導入、アイスブレイク

・最初に「会話は外に聞こえない、内容は口外しない」「仕事の紹介はできない」といった案内を受ける

・どこから来たか、電車は混んでいなかったか? など聞かれる
→ 家が近所という話になって緊張がほぐれた

幸子
面談慣れしていないことを伝えると「カウンセリングは人を判断するものではないので、安心してなんでも正直に話してください」と言われて安心しました。

※振り返りのために録音可能かお聞きしたところ、NGがでました

キャリアコンサルティングで聞かれたこと

Q1.なにを相談したいか

A1.35歳になると転職に不利だと聞いた。今の会社で働き続けるか、転職すべきか迷っている

Q2.転職を考えた理由はなにか
Q3.今の会社に入った経緯、仕事の内容

→ この記事には書かないでおきます

Q4.自分の強みはなにか

A4.ざっくり話したのはこんな感じです↓↓

・10年以上同じ領域の仕事を続けて、経験や知見があること(具体的な数字も)

・常にアンテナを立てて情報収集し、自主的に立案・実行してきたこと

・必要とあらばやり方を調べて学習し、なんでもやってきた対応力

Q5.どんな業界や会社を狙っているか? 会社の規模は?

A5.同業他社に入るか、職種を変えずに業種や業界を変えるかで迷っている
自己分析するうちに後者のほうがいい気がしてきたけど、具体的な業種や規模は考えていない

幸子
ここからは、強みだと言ってもらえたこと、具体的なアドバイスや感想をまとめました

自分では気づかなかったけど「あなたの強み」と言ってもらえたこと

1.自身や会社全体の収支を把握し、責任を持って会社の売上に貢献する働き方をしてきた
→ 大きな会社でも小さな会社でも、社内の数字を意識して働いている人は多くないそう

2.働きやすい環境をつくり、柔軟性を持って行動できる
→ コストや施策の費用対効果に対する意識を持っている、過去に自身の紹介で2名採用できたこともプラス

3.行動力がある
→ 会社に入った経緯や仕事内容を話して

具体的なアドバイス

転職サイトやエージェントについて

転職エージェントは紹介料で食べている。
自分が行きたい会社の求人情報を持っているか、合う会社を選んでくれるとは限らない。
行動力のある幸子さんは、自ら会社を見つけて直接応募すべき。

自分の行きたい会社があるサイトやエージェントに登録する。
大手だけじゃなく、なるべく特化型のエージェントを使うべき(マーケティングやIT)。

エージェントを使うなら、5社登録する
そこから自分に合った求人を持ってくるエージェントを選ぶ。

転職の時期やスケジュールについて

1~2月は求人情報が出にくく、12月は忙しくて採用に割く時間が少ない。
すぐに動きはじめたほうがいい。自己分析はできている。

これから1週間で企業研究したら → パソコンで履歴書や職務経歴書を作成し、応募を始めてほしい。
12月の始めには決まっているという状態がベスト。

でも腰を据えて転職活動に励んでほしい。

受ける企業について

転職活動では、自分を安くしないことが重要。
「入れるところに入る」というのはもったいない。

年内は上場企業を受ける。
年明けに決まっていなければランクを下げる。

規模は~50人以上、1000人規模とかの会社がいいのでは?

幸子
自分が上場企業に勤めるなんて考えもしていなかったのでびっくりしました。

「これからマーケティング部門を立ち上げます」という会社はやめたほうがいい。
→ その部門が既にある会社がいい(大きい会社にはあることが多い

幸子
「大きい会社だと施策を提案して実行するまでのスピードが遅くなるのでは」と聞いたところ「稟議はあるけど、決裁スピードが早い」と話していました。

狙えるものなら狙ってみたい!

企業の探し方について

会社四季報や業界地図などで「上場企業にはどんな会社があるか」を確認。
(5年以内であれば古本でいい。そこにお金をかけなくていい)

興味を持った会社のホームページで規模や売上を見る。
マーケティングが弱いかもと思った会社を狙う。

採用試験について

一気に5社応募して、面接を受け、採用をもらったらその中から自分で選ぶ。

面接まで進まなければ、履歴書や職務経歴書の書き方に問題があるので改善する。

質問1.異業種という線はありますか?

回答1.「モノ作りが好きなので、職人になりたい!」とか自分がやりたいことがあればアリ。

幸子
仕事のことを振り返るうちに、専門性を活かして安定した会社に就職したいと思うようになったので、職種は変えないことにしました。

質問2.34~35歳の転職は厳しいでしょうか?

回答2.大変だけど、今は人不足の時代。
特に20~30代の就業人口は減ってる。

キャリアコンサルティングをしていると、60歳で退職してその後仕事を探している人もいっぱいいる。

転職活動は厳しく感じる面も多いかもしれないけど頑張って!

こんな感じで約1時間のキャリアコンサルティング(面談)は終了。

幸子
最後に感想を書いたシートをいただきました。

再度面談を受けたい場合は、有償で行っているので名前を検索してお問い合わせしてください、とのこと。

キャリアコンサルタントからいただいた感想

幸子のキャリアコンサルタントが書いてくれた感想シート

はじめてキャリアカウンセリングを受けた感想

・ジョブ・カード作成に苦労したのに、全然見てもらえなかったな〜
※様式2「職務履歴シート」、様式1-1「キャリア・プランシート」の「その他」の項目をチラ見しただけ

幸子
だけど、あくまでもカードは振り返りや自己分析に使うもの。その意味では作成してよかった!

・1時間が短く感じた
→「転職を考えた理由」を話すのに時間を割き過ぎた印象がある。事前にまとめておけばよかった
→ 今までやってきたことを話して、キャリアの棚卸しや強みを言語化することにもう少し時間をかけたかった

・ゆっくりじっくり話を聞いてもらい、具体的な行動のアドバイスもいただけた
→ 目標が定まって、今やるべき行動もわかった

・大きい企業も狙える。まずは上場企業から受けてと言われて嬉しかった
→ 私にそんな価値が!?

・自分では考えていなかった強みを教えてもらえたのがよかった
→ 職務経歴書や面接で使えるといいな~

幸子
全体的に好印象だったのですが、同じ日に一緒に食事をした人材派遣業で働く友人に「キャリアコンサルティングを受けた、こんなアドバイスを受けた」とここまでの内容を話したところ、こんなツッコミを受けました↓↓

人材派遣会社で15年働く友人に、キャリアコンサルティングについて言われたこと

・ 時期によって求人数に差が出るのは確かだけど「1週間で行きたい会社を見つける」とかって焦らなくていい

・キャリコンは本来、これまでのキャリアや職能、不安や大事にしたい価値観などを引き出すのが役割
→ アドバイスが具体的過ぎて業務の範疇を超えてるのでは? 全部真に受けなくていいよ

・最初から上場企業に絞らなくてもいい
→ 大切なことはやりたいこと・企業とのマッチングで、転職を通して幸せになることが一番
→ 規模や条件、業種や職種などに縛られず、柔軟な選択肢を持ったほうがいい。こだわりすぎないで

幸子
たしかに「あと1週間で応募したい会社を見つけるなんて無理ゲーじゃない!?」ってビックリしたので、焦らないでいいと言われて少しホッとしました。

ただ「幸子は準備に力を入れすぎる、案ずるよりも生むが安しってこともある」、「さっさと転職サイトやエージェントに登録して求人情報を見なよ」とも言われました。

幸子
1か月かけて自己分析するつもりだったのに!

(長すぎ。基本的には数日とか1週間でやるらしい)

アドバイス後に求人を探してみた

仕事が終わった後キャリコンさんに言われた通り、企業を調べてみようと思ったのですが、3つの問題点にぶつかりました。

1.上場企業は4000社近くある
→ 地域などを絞るにしても、どこまでチェックすればいいのか……

2.(帰りに古書店で4年前の)業界地図を買ったら、単純に読み物としておもしろくて求人情報の検索まで至らなかった
→ それは私が悪い
※後日「コロナ禍前後で業界の動向は大きく変わっているのでは?」と思い至り、2024年度版を買い直しました。1650円で最新情報が手に入るならいいよね

3.(登録はしていない)転職サイトで検索したら、結構条件を絞ったのに求人情報が数百件出てきた
→ 見るのに時間がかかりすぎる。仕事の後で3時間やったらクッタクタ

友人によると、転職エージェントに登録することで、より詳しく条件を絞ってデータベースから求人検索&自分に合う求人を提案してくれるとのこと。

また「大手のエージェントほど、持っている非公開求人のケタが違うから使わない手はない(会社のホームページから直接応募できない求人もある)」

「いっきに5社もエージェントに登録すると、連絡や面談で時間がかかる。面接にかけられる時間も減るから、同時に登録するのは2~3社がいい」とも言われました。

幸子
私が(重い腰を上げて)登録したのは、下記の4つの転職サービスです。

1.リクルートエージェント
→ 業界最大手。求人を集める企業サイドの担当者と求職者を担当するアドバイザーが分かれているので、求人&非公開求人数の数が断トツで多く、アドバイザーの質も高いとか

2.type転職エージェント
→ むやみやたらに求人情報を送ってこず、アドバイザーが手作業で自分に合った求人を選んでくれる。ITやWeb業界に強い。

3.doda
→ 大手。求人数はリクルートエージェントに次ぐ。ITに強く、エージェントだけでなく転職サイトとしても使える(自分で求人情報を探したり、アドバイザーに相談したりできる)

4.マーキャリNEXT CAREER
→ SaaS/IT業界に特化した転職エージェント。情報の質や鮮度が高く、大手に比べてアドバイザーのコミット力も高い

マーキャリNEXT CAREERの評判を利用者が語る|SaaS転職

エージェント選びは、この記事を参考にしました↓↓

転職エージェントの比較は無意味
幸子
次は、リクルートエージェントとdodaに登録してどうなったかを記事にしますね。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

転職エージェントの面談で何話す?30代 初めての転職、3社比較

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転職のための応募企業の選び方、求人表の見方|書類落ちまくリベンジ

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親の破産、多額の奨学金(740万円)、25万円貸したままフラれる……など【お金で悩む人生】から抜け出すため、お金の使い方や増やし方を勉強している。2級FP技能士。

格安SIMなどの生活インフラの乗り換えで、年間10万円以上の節約に成功。
iDeCoとつみたてNISAで資産運用、IPO株で投資中。【Twitter】@nakaji_55