個人向け国債「変動10年」は金融商品界の完璧超人。弱点という弱点が見当たりません。
少なくとも大手銀行の定期預金よりずっとお得で便利なこの商品、投資家ヤマコンは、なぜ買わないのか?それはもっと欲しい商品があるからなんだよなあ。
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国債なんか買っても金利低いし、どうせしばらく下ろせないんでしょ?
そんな資産いらなくな〜い?
かっこい〜!!
株式投資・投資信託・債券取引・貴金属投資・銀行預金・年金・保険など……
世の中にある様々な金融商品の中で、最も幅広い方におすすめできるのが個人向け国債「変動10年」です。
発行体は大手銀行や証券会社よりも強力な、日本国政府。
国内最強の後ろ盾がついているため、倒産リスクが最も低く、信用の置ける商品だと言えます。
投資した分の元本は保証されており、株や為替のようにお金が減る心配はありません。
性質としては銀行の定期預金に似ていますが
2018年6月現在、三大メガバンクの定期預金の金利は0.01%。
個人向け国債「変動10年」の金利は年0.05%なので、5倍の金利がつきます。
現状、信用リスク・金利ともに定期預金を上回っており、上位互換とも言える、非常に優れた金融商品。
ネット証券でも気軽に取引することができます。
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だから今回は個人向け国債「変動10年」を有効な使い方を一緒に考えてみよう。
目次
個人向け国債「変動10年」とは
個人向け国債「変動10年」は国債の一種。国債は国庫債券の略称です。
簡単に言えば、日本国にお金を貸すことで、利息を受け取ることができる金融商品です。
個人向け国債は国が毎月発行しており、その期間内であれば、銀行や証券会社を通して1万円単位で購入することができます。
国債にはそれぞれ満期が設定されており、この日まで国債を保有していた場合、必ず全額返済される決まりになっています。
上述のとおり、定期預金に似た性質ですが、個人向け国債「変動10年」には、3つの優れたポイントがあります。
超低金利時代でもちょっと良い金利が付いている
個人向け国債には、0.05%という最低金利が設定されています。
1000万円運用して年5000円(税引き前)という小さな金利ではありますが
大手銀行の定期預金が軒並み低金利な今、相対的に高金利な金融商品だと言えます。
また、「変動10年」の場合は、日本の長期金利が上がると連動して金利が上がる仕組みになっています。
(半年に一度、長期国債の流通利回りの0.66倍に連動する)
これは固定金利の金融商品にはない魅力。
安心して10年持ち続けられます。
金利が上昇する局面では自動的に金利が上昇していくので有利
どっちも安定した対応力で、安心の金融商品だね。
国債は全額保証される
銀行預金は最も安全な資産だと思われがちですが、そんなことはありません。
銀行には破綻リスクがあります。
日本にはペイオフ(預金保護)というきまりがあるので、万が一預金先の銀行が倒産した場合も、一行につき1000万円まで保証されます。
ただし、それを超えるお金を預けていた場合は、銀行の余力次第では返ってこないおそれがあります。
実際、2010年に日本振興銀行が経営破綻した際には、1000万円を超える預金のうち、返還されたお金は一律58%のみ。
2000万円預金していた人は1580万円
1億円預金していた人は6220万円しか返還されなかったということになります。
また、貯金が1000万円以内だとしても、銀行破綻後すぐに下ろすことはできません。
その点、国債は日本国によって全額保証されているという強みがあります。
といった意見もよく耳にします。
たしかに、日本の財政破綻の可能性は全くないわけではありませんが、「国債の返済を放棄する」というのは日本が国としての信用を全て失う行為です。
最後の最後までは選択肢としてあがってきません。
また、国の財政が破綻しているのに銀行がピンピンしているというのはあまり考えにくい状態です。
順番としては銀行が先に経営難となる可能性が高く、その頃には日本円は大暴落していることが予想されます。
銀行預金自体が無事でも、価値は大幅に下がってしまうでしょう。
銀行預金より良い商品だってのはわかったんだけど、10年もお金が拘束されるのはきつくない?
個人向け国債は柔軟に払い戻せる
個人向け国債は、1万円単位で購入可能で、1年間保有した後は、いつでも好きなだけ返還できます。
返還時には直近2回分の利息がペナルティとして差し引かれますが、付いた利息がなくなるだけなので、元本割れの可能性はありません。
また、好きな分だけ返還できるというのも大きなメリットです。
通常の定期預金の場合、途中解約すると預金自体が解約され、入れたお金が全て返ってきてしまいます。
個人向け国債「変動10年」は1万円単位の部分解約が可能なので、「5万円だけ返して欲しい」ということも可能です。
投資の世界では、資金が拘束されること(お金が自由に下ろせなくなること)を流動性リスクと呼び、リスクの一つとして数えられています。
個人向け国債の流動性リスクは比較的小さく、運用しやすい資産だと言えます。
これならペナルティも最低限に抑えられるし、どんな局面でも扱いやすい。
個人向け国債「変動10年」のおすすめ利用法
個人向け国債「変動10年」は
「元本割れは絶対に嫌だ」
「安全にお金を運用したい」
という方にとっては非常に都合の良い、優れた金融商品です。
購入から1年間は換金できないという点を除けば、弱点がありません。
「その1年間の間に、もしものことがあったら……」と思うかもしれませんが、単純に全財産を預けなければ良いだけ。
少しずつ積み立てたり、他の金融商品と併用することで簡単に解決できる、小さな問題です。
購入はネット証券がおすすめ
個人向け国債の最も大きなリスクは、購入時に銀行窓口で他の金融商品の営業をされることではないでしょうか。
銀行は営利団体なので、金融商品を売ることによって得た手数料が利益となります。
手数料は、投資家にとって確実なマイナスリターン=不利益。
この時点で両者の利益は相反しているので、基本的に銀行窓口で営業された商品は買うべきではありません。
さらに「購入時」だけでなく、償還が可能となる「購入1年後」と、「満期」も営業電話がかかってくるので、合計3回の営業を乗り切らなければいけません。
これだけでも手間ですし、営業に乗ってしまうリスクもあるので、私は銀行から電話が来るだけで既に損だと考えています。
その点、ネット証券ならば個別で営業をかけてくることがありません。
シンプルに、買いたい商品を買うことができます。
個人向け国債は、ネット証券での購入がおすすめです。
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もっと優先すべき金融商品がある
金融商品としての完成度は一番高いかも。
節税効果がおいしい商品
まずは、節税効果。
通常、資産運用で得た利益には20.315%の税金がかかります。
株や外貨預金の利益はもちろん、個人向け国債や銀行預金の金利にも同様の税金が発生しています。
ただし、iDeCo やNISA・つみたてNISA の口座で購入した預金・投資信託・株式の利息や利益には税金がかかりません。
さらにiDeCoで投資した分のお金は、所得控除の対象になり、所得税・住民税が安くなります。
普段お給料から引かれている税金まで自動的に安くなるので、非常にお得。
その代わり、原則60歳まで払い戻せず、大きな流動性リスクがありますが、無理のない金額を積み立てる分には問題ないでしょう。
その他、運用額・運用期間・年齢などに制限はあるものの、それを補って余りある利益が見込まれます。
可能ならば、個人向け国債よりも優先して運用すべきだと考えられます。
詳しくはこちらの記事で
iDeCoとは|1万人にiDeCoを始めさせた男【イラストで解説】
分散投資は合理的
もう一点、個人向け国債の見劣りする部分として、分散性能の低さが気になります。
個人向け国債に元本割れのリスクがなくても、日本円自体の価値が下がったら大きなダメージを負ってしまいます。
全財産を国内資産(銀行預金や国内不動産など)で形成すると日本市場の暴落に対して極端に弱くなってしまうため、あまりおすすめできません。
特に銀行預金や国債はインフレに弱く、全財産を預けるには頼りない商品。
国内資産だけに頼るのは危険なので、少なくとも資産の一部は海外資産で形成しておくと良いでしょう。
その点、海外株式系の投資信託は日本市場が暴落してもほとんど影響を受けません。
自分の資産の一部にこのような商品を織り交ぜれば、幅広いリスクに対応できる強い資産形成がのぞめます。
さらにiDeCo やNISA を利用すれば節税しながら海外株式系の投資信託を買えるので、より大きなメリットを得られます。
基本的に、個人向け国債を買うのはiDeCo やNISA の投資枠を使い切った後に考えてもいいでしょう。
それでも余れば個人向け国債「変動10年」
現状、私は個人向け国債「変動10年」を利用していませんが、非常に優れた金融商品であることは確かだと考えています。
・定年退職後で今後働く予定のない場合
・1〜10年後にまとまった出費が予定されている場合
・銀行預金が1000万円以上ある場合
・とりあえず定期預金したいと思っていた場合
など、様々な局面で有効な選択肢となります。
というわけで今回は以上!個人向け国債「変動10年」は金融商品として完璧 でした!
それではまた!
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気むずかしい人だなあ。
今回は個人向け国債「変動10年」という金融商品の便利な使い方についてご案内します!